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概要

20150218-0005-001

36 第2 章 匠の技霊台橋の森林鉄道トンネル跡(写真右側)霊台橋(下益城郡美里町)に石材を積み増す工事が行われた。また、霊台橋は右岸側の護岸寄りの位置に半円を描くアーチがあり、径けいかん間の約2倍の長さの石垣が左岸側に延びているが、1920(大正9)年には左岸側護岸寄りの位置に森林鉄道のトンネルが設けられた。1978年からの工事は、トンネルを除きほぼ築造当時の形状に戻し、損傷のある箇所を修理して長く保存しようというものである。 「重要文化財霊台橋保存修理工事報告書」(昭和55年9月)には、事業の調査工事過程が次のように記されている。 昭和53年10月1日事業に着手し、施工着手準備として諸手続・届出を行い、請負施工のための書類、設計図書の作成、入札執行の方法の検討などを行った。また調査工事の具体的な運営・調査の方法について、同月17日、文化庁・県の現地指導を受けた。構造診断調査は文化庁・県の現地指導を受けた。 請負施工の入札は10月25日に行い、業者を決定して工事に着手した。工事はまず写真撮影の後、石垣の実測調査作業から始め、必要な部分が済み次第足場の仮設にとりかかった。事務所・休憩所などの仮