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概要

20150218-0005-001

58 第3 章 日本の石橋の現状鍛冶屋自然石橋 流失八代市東陽町、1892年以前架橋、単一アーチ、橋長2㍍、橋幅1.3㍍輪石も含め自然石だけで造られた小橋桑木野橋 基底部損壊後コンクリート橋に架け替え下益城郡美里町、架橋年不明、単一アーチ、橋長4.5㍍、橋幅4.4㍍、径間3.49㍍二俣橋 一部損壊、下益城郡美里町1829年架橋の小筵二俣目鑑橋=単一アーチ、橋長28㍍、橋幅3.3㍍1830年架橋の二俣福良渡目鑑橋=単一アーチ、橋長27㍍、橋幅2.5㍍大窪橋 一部損壊、下益城郡美里町1849年架橋、単一アーチ、橋長19.3㍍、橋幅2.7㍍、径間12.37㍍◇2012年九州北部豪雨 2012年7月には九州北部が豪雨に襲われた。河川の氾はんらん濫や土石流により、死者・行方不明者を出し、住居損壊、土砂災害、浸水被害、停電、交通障害などが発生。福岡・大分・熊本県を中心に各地の石橋が流失、損壊した。 同年7月15日に気象庁は、2012年7月11?14日の4日間の降水量を集計した速報を発表した。概要 7月11日から14日にかけて、本州付近に停滞した梅雨前線に向かって南から非常に湿った空気が流れ込み、九州北部を中心に大雨となった。 熊本県阿蘇市乙姫では7月11日0時から14日24時までに観測された最大1時間降水量が108.0㍉、最大24時間降水量が507.5㍉となり、それぞれ観測史上1位の値を更新した。これらを含め、統計期間が10年以上の観測地点のうち、最大1時間降水量で計7地点、最大24時間降水量で計8地点が観測史上1位の値を更新した。(以下省略) 集中豪雨に見舞われた九州北部地域の7月11?14日までの期間降水量の上位は、気象庁の速報(2012年7月15日)によると、熊本県阿蘇市阿蘇乙姫816.5㍉、大分県日田市椿ヶ鼻656.5㍉、福岡県八女市黒木649.0㍉、同県久留米市耳納山602.0㍉、熊本県南阿蘇村阿蘇山570.5㍉。この期間降水量を7月1ヶ月間の平均降水量と比較すると上位は、福岡県八女市黒木の171%、福岡県久留米市耳納山の168%、熊本県阿蘇市阿蘇乙姫の143%、久留米市久留米の142%、日田市日田の139%。他にこの値が120%を超えた地域は、熊本県菊池市、福岡県柳川市、大分県竹田市と中津市耶馬溪だった。 石橋の被害も、豪雨に見舞われたこれらの地域と重なる。流失した石橋は、福岡県八女市の梅ヶ谷の眼鏡橋、同市の下松尾の眼鏡橋、熊本・南阿蘇村の黒川橋。福岡・八女市の関屋橋(市指定有形文化財)は完全流失を免れたものの、取付護岸が流失して輪石が基礎石からずれ、アーチがつぶれるように変形。同市の国道442号線に架かっていた須崎橋は橋台基礎が損壊したため撤去、架け替えが行われた。大