以下は,本会会員の軸丸英顕様と中村まさあき様が日本の石橋を守る会の「掲示板」に投稿されたものです。許可をいただき,その一部をここに紹介します。
 

 

熊本地震で被災した「めがね橋」

 
二俣福良渡(美里町)
右岸の壁石が崩落しています。幸い、輪石の損傷は少ないようです。軸丸英顕様投稿(4/26)
 
永山橋(菊池市)
勾欄(こうらん)が損壊・落下、路面に亀裂が生じています。写真は2016年4月29日撮影。 中村まさあき様投稿(4/29)
 
明八橋(熊本市)
上流側の勾欄(こうらん)が損壊。写真は2016年4月23日撮影。 中村まさあき様投稿(4/29)
馬門橋(美里町)
勾欄損壊。輪石の状態は十分に確認できませんでした。路面は通行禁止。写真は2016年5月2日撮影。中村まさあき様投稿(5/2)
 
船場橋(宇土市)。
左岸上流側の取付護岸付近の石垣が崩落、勾欄損壊・落下、壁石の飛び出し、輪石の亀裂など。路面は通行禁止。写真は2016年5月2日撮影。 中村まさあき様投稿(5/2)
 
下梅木橋(御船町)
左岸側の壁石が崩壊、勾欄損壊・落下。路面通行禁止。写真は2016年5月2日撮影。 中村まさあき様投稿(5/3)
 
八勢橋(御船町)
左岸上流側取付石垣崩壊、勾欄(こうらん)損壊・落下。路面は通行禁止。写真は2016年5月2日撮影。 中村まさあき様投稿(5/3)
 
下鶴橋(御船町)
勾欄(こうらん)損壊・落下、壁石に亀裂など。路面は通行禁止。写真は2016年5月2日撮影。 中村まさあき様投稿(5/3)
安見下鶴橋
安見下鶴橋(宇城市)
右岸側壁石が崩壊、輪石が開き一部落下、勾欄損壊・落下、路面に亀裂、通行禁止。5月12日撮影。マウスオン写真は6月25日撮影(20日深夜の豪雨で流失、隣の甲佐町で1時間降水量150mmを記録)。中村まさあき様投稿(5/13,6/25)
 
誉ヶ丘橋(鐙ヶ鼻橋、宇城市)
右岸下流側壁石崩壊、左岸上流側壁石の一部損壊、勾欄損壊、路面通行禁止。2016年5月13日撮影。中村まさあき様投稿(5/13)
銭瓶橋(床瀬川橋、南阿蘇村)
壁石崩壊、下流側ガードレールが落下。2016年5月15日撮影。中村まさあき様投稿(5/15)
 
通潤橋(山都町)
通水管損傷、橋の付近は立ち入り禁止。2016年5月20日撮影。 中村まさあき様投稿(5/21)
境川古橋(大分県竹田市)
右岸下流側の輪石基底部損壊・壁石の一部が欠落。地震以前から保存状態が良好でなかったように思われます。2016年6月3日撮影。中村まさあき様投稿(6/4)
 
井樋橋(熊本市南区富合町)
目鑑橋ではありませんが、崩壊していました。馬門石でできた特異な橋でしたが残念です。マウスオンの写真は在りし日の姿。軸丸英顕様投稿(6/15)
施無畏橋(せむいばし、天草市、県指定文化財)
輪石の石材間にすき間が生じ、壁石が大きくはらんでいる箇所が。天草市文化課は橋を通行禁止にし、修理方法を検討するというお知らせを表示しています。2016年7月18日撮影。中村まさあき様投稿(7/19)
 
<6月の大雨で熊本・美里町の石橋が被災>

 上塚尚孝事務局長からのお知らせで熊本県下益城郡美里町の石橋を訪れ、被害を確認しました。次の石橋は6月20日~21日の大雨で被災したようです。
◇「井竿橋」 流失
◇「下用来橋」 壁石が流失して輪石のみの姿で残っていますが、根石の一部が流失しています
◇「西ノ鶴橋」 上流側に石が詰まり、下流右岸側の取付護岸が損壊
◇「白岩橋」 近くから撮影ができませんでしたが、流木が路面に引っかかった状態
 「白岩橋」近くの住民の方(男性・70歳代ぐらい)に話を聞くと、「この辺は地震はたいした被害はなかったが、6月の大雨はこれまでに経験したことのない ほど激しかった」とのことでした。中村まさあき様投稿(9/14)
 
井竿(いざお)橋(熊本・美里町)流失
木が倒れている場所の手前に架かっていました。中村まさあき様投稿(9/14)
 
下用来(しもようらい)橋(熊本・美里町)
壁石が流失して輪石のみの姿で残っていますが、根石の一部が流失しています。中村まさあき様投稿(9/14)
 
西ノ鶴(にしのつる)橋(熊本・美里町)
上流側に石が詰まり、下流右岸側の取付護岸が損壊。中村まさあき様投稿(9/14)
 

 
 ここで紹介しためがね橋の被害は主に壁石と欄干,アーチで最も大切な輪石は辛うじて残っています。大地震にも耐えた輪石,それを築いた先人の技に改めて敬意を表しているところです。ただ,今回の地震で被害を受けためがね橋は他にも・・・。6月の大雨による被害も熊本地震との関連大ということで,ここに追加しました。(発信:2016/05/13 最終更新:2016/09/17)
 

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