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概要

20150218-0005-001

28 第1 章 肥後種山石工技術継承講座 経過報告  第4回 10月5日(土)  「花漣橋(B橋)新規築造計画」  第5回 10月12日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第6回 10月19日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第7回 11月2日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第8回 11月9日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第9回 11月16日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第10回 11月23日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第11回 12月7日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第12回 12月14日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第13回 3月30日(日)  「花漣橋(B橋)築造」  第14回 3月31日(月)  「花漣橋(B橋)築造」  第15回 4月5日(土)  「花漣橋(B橋)築造」  第16回 4月6日(日)  「花漣橋(B橋)築造」師匠の指示で踊水橋を再築造 竹部光春師匠(当時80歳)は翌13年春、まだ体調が万全でない中、山都町の緑地広場を訪れる。第2期に受講者たちが築造した踊水橋(A橋)を確認するためだった。しかし師匠はその出来を見て及第点を出さなかった。輪石の数が当初設計と違い12個と偶数で、それぞれの輪石の幅が不ぞろいであることなどが主な理由だった。 踊水橋のように両岸の基礎の高さが同じ石造アーチ橋の場合、輪石の数は基本的に奇数個に設計されている。施工時は輪石を支える支保工を設け、アーチ中心に向け両岸から同じ手順で1列ずつ輪石を積んでいく。そして最後にアーチの中央部に1列の要かなめいし石を設置するので、輪石の列は基本的に奇数になる。 師匠としては、及第点が出せない実習橋を、このまま設置しておくことを認めるわけにはいかなかった。師匠は最低限、アーチ中央2列の輪石を取り替えるよう上塚尚孝委員長に要望し、受講者の施工上の注意点として、支保工上面に輪石を置く線を墨打ちして、設計と誤差が生じる場合は早めに修正するようにすれば、要石の設置が当初設計に近い状態でできることなどを伝えた。 そこで、上塚委員長、世話役である尾上一哉委員、受講者たちが集まり検討会が開かれた。その結果、再度支保工を設け、実習橋「踊水橋」を一度解体し、両岸の基礎石を各3㌢ほど削り、輪石を再度加工し