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概要

20150218-0005-001

30 第1 章 肥後種山石工技術継承講座 経過報告都町は熊本県の山間部に位置し、冬は緑地広場の池の水が凍結するほど気温が下がる。受講者は寒さに耐えながら、作業を進めなければならなかった。 花蓮橋は、3月末になって支保工を外すことができ、第3期講座は輪石がつながったところで区切りをつけた。 以下に日本の石橋を守る会の会報「日本のいしばし84号」(2014年3月4日)に掲載された尾上一哉氏の感想を紹介する。講座への参集が新たな課題 2013(平成25)年度は、前年度に完成した実習橋「踊水橋」の解体・組み直しと、3つ目の同「花蓮橋」の新築を計画しました。 踊水橋は、前年度計画では2012年12月に完成予定でしたが、2カ月ほど工程が遅れたために重大な問題が発生しました。技術指導を仰ぐ竹部光春師匠が体調を崩されたのです。指導が行き届かない中での架橋作業となったため、輪石の仕法と仕上げに、種山石工の仕事としては許せない課題が残ってしまいました。 そこで次年度は、組み上げた踊水橋を解体・組み直しを計画に入れました。これも種山石工の技術を厳格に継承するため必要なことでした。 13年度、再び踊水橋に支保工を設置し、アーチを浮かして要石から順に解体を始め、すべての輪石を取り去りました。手作業で石材表面の仕上げをやり直し、輪石と要石の大きさを調整し、再架橋を行いまし花漣橋の輪石側面(上塚尚孝委員長のメモ)